物語を紡ぐ

同じアパートに爺さんが住んでいる。


爺さんはトマトときゅうりをベランダで作っている。


仕事はもう引退はしたが、時々、土方の手伝いをしてバイトしているらしい。


友達とビールを飲みにビヤガーデンに行ったり、今度仙台で開催されるウルグアイと日本のサッカーの
ボランティアスタッフをするらしい。他の日には障害者のガイドヘルパーをやっていたりするらしい。


なんかの理由で世帯分離しているが家族も近くに住んでおり、そこに飯を食いに行って帰ってくる。


「知的障害とかのボランティアはさ〜大変なんだけど・・大学の先輩に頼まれちゃって逃げられないないん
だよな〜」とか楽しそうに言う。


こうやって地域の中で自ら役割を見つけて生きている人たちが確かにいる。


こういう人たちの活動が世代間格差という歪んだ年金制度によって支えられている事実はたしかにある。


けれどイタズラに世代間格差を論ずるよりも、日本の社会において本人の自発性により豊か
な人生を年をとっても送れるということは素晴らしいことであるというのが議論の出発点だと思う。


そして私達が目指す社会がそれを継続と発展したものだというビジョンを多くの
若い人が持てればと思った。