経営者はどうして社員のことを考えなければいけないのか


100円のものを200円で売るのが商売ならば、従業員に200円の仕事を100円でさせるのも商売だ。
商売人ができることは基本的にはいずれしか無い。


私たちはのほとんどは誰かに雇用されているから確実に給料以上の働きをしなければ雇用
が存続しない。


経営者は労働者の生産性の上前を跳ねて良い当然の権利をもっている。


 今、多くの企業で課題になっているのはビジネスモデルのそもそもの生産性が低いために
社員の作り出した生産性から上前を跳ねることができない。さらにそこから労働者へ払える
賃金が少なくすぎるという問題だ。


私は少ないけれど何人かの一部上場の経営者や中小企業の社長を見てきたけれど、皆さん自分の社員は大切にしたいと思っているし、守りたいし、払えるならばもっと賃金を払ってやりたいと思っている人が多かった。


けれど一部上場の企業の場合は株主配当が第一だし、中小企業の場合は銀行からの永遠とも思える借入
でキャシュを自由にできないし、いざというときが毎日でどうしてもお金を手元におきたいから社員に
還元できない。


そういうこともあり、多くの場合は会社の大小を問わず社員へ還元できないことが多岐にわたっている。
賃金で還元できないならば休日を多くしたり、柔軟な労働時間を用意して社員の働き方の多様性を
担保したりすることも方法だがなかなかうまくできない。


■付加価値とはなんなのか


そうやって働かせてばかりいては社員が疲弊して創造的な仕事はできないよ!!
確かに言わんとしていることはわかる。毎日21時過ぎに帰れば集中力も無くなるし、創造的な仕事なんて
できるわけない。


けれどそういう状態になってしまう時点で、その会社は社員の創造性など求めていないとも言える。


正確に言えば、社長の創造性が欠如しているため創造性があるビジネスができない。
社長自体はなんとかしたいし、勉強もしている。


社長から言わせてもらえば「そんなのわかってるけど、独自性や差別化できるビジネスモデルなんて
わかんねぇよ」という話である。


■独自性や差別化できない中での戦い方

いっそのこと「俺は馬鹿だから、独自性なんて無理だよ」と開きなおるのもひとつ。
だから専門性や経験の蓄積が必要としないビジネスモデルを作って社員なんていなくても回る
仕組みを作るのも手立てだったり・・・あれ・・・それも差別化ってやつ??


■ビジネスモデルによって社員を大切するべきかを決めるべき

バグラディシュでナイキのボールを作らせるならそこに想像力はいらない。だから児童に労働させても
問題ないわけですよね。


本当に付加価値や想像力必要なものならば、社員を大切にせざるを得ない。


一方で24時間働かせて過労死自殺させるような飲食店の業務には付加価値や創造性が無い。


■社員を24時間休みなしで労働させるのも一つの独自性なのか

それもひとつの戦略の一つだと言える。日本の労働基準監督署の罰則規定では守らないほうが
利益が大きいからだ。だとすれば会社は利益を最大化させるためには法律を守らないことを
選択するのは当然のことだ。


■創造性の無い仕事は不可欠だが、完全競争になり労働条件は悪化する


行政はたったひとつだけ法を作れば良い、労働基準を逸脱した労働をさせた雇用主には
禁錮刑がありますよと。


そうすれば賃金は別として労働条件は改善される。けれど労働者の賃金はさらに下がり
市場のサービスの質は下がり、値段はあがる。やっぱりしわ寄せは労働者に来る。


17時に帰れるけど、その後も副業でアルバイトしたりして結果的には総労働時間は
変わらなかったり・・・


■あと50年くらいで住居の問題をクリアすれば大方はOK


途上国との賃金格差や国内の内需減少(※円安と希少資源高どうしよう)
はどうすることもできない。


人口移転を都市に集中させるのか、地方都市に分散させるのか。
けれど都市部は不動産価値が高すぎるから、無理でしょうね。


なので能力の無い若者は希望すれば地方に住めるようにして住居の援助をしてあげることでしょうね。
そうやって生活不安を緩和させて地方における地域の担い手になってもらう。


住居の問題さえなんとかしてしまえば柳井さんの言う年収100万円時代が来ても大丈夫なのかなと。


そこで一番のポイントになる舵取りは人口の急激な減少を避けるために、中国や韓国から
日本の地方都市にどう移民という形で人口流入をさせ、地方の日本人と結婚したりして
定着してもらうことかなと。


そのためには円が強いうちに、VISA要件の緩和等の政策とらないと日本には来ないだろけど・・


弥生時代の繰り返しですね。